不動産投資ローンを理解するためには、基本的な審査基準と通過のポイントを知ることが重要です。
審査基準をわかりやすく説明します。
こうのすけ🗼
マンション投資のルール
99%の不動産会社が言わない不動産投資の知識をお伝えしています。
不動産業13年、2社目の大手新築ワンルームマンションを販売する不動産会社で10年勤続後、退職。
物件の粗利(販売価格-仕入価格)が400万~600万の事実を知り、「失敗しないための不動産投資」を学ぶために100社以上の不動産会社の営業マン・社長と交流。
99%の不動産会社が利益主義者という現実を叩きつけられる。
「数字の見える化」「割安物件のシミュレーション」「圧倒的な不動産知識」をテーマにX(旧:Twitter)、公式LINE、不動産投資コミュニティ、メルマガで配信、総フォロワー3,000人超え
宅地建物取引士、FP、相続診断士の資格を保有、物件調査5,000件以上を行う。
相談料などは頂いておりません。不動産投資ローンの審査基準
不動産投資ローンを受けるためには、いくつかの重要な基準を満たす必要があります。
1. クレジットスコア
クレジットスコアは、あなたがどれだけお金を借りてもちゃんと返せるかを示す数字です。
例えば、学校での成績のようなもので、点数が高いほど良いです。
一般的に、620点以上が必要ですが、720点以上だとさらに良い条件で借りられます。
クレジットスコアは、以下の要素によって構成されます。
支払い履歴
過去の支払い履歴は、クレジットスコアの35%を占めます。
請求書を期限内に支払うことが重要です。
借入残高
現在の借入残高は、クレジットスコアの30%を占めます。
クレジットカードの利用限度額に対する残高の割合が低いほど、スコアが高くなります。
クレジット履歴の長さ
クレジット履歴の長さは、クレジットスコアの15%を占めます。
長期間にわたる安定したクレジット履歴が評価されます。
新規クレジット
新規クレジットの取得は、クレジットスコアの10%を占めます。
短期間に多くの新規クレジットを取得すると、スコアが低下する可能性があります。
クレジットの種類
クレジットの種類は、クレジットスコアの10%を占めます。
多様なクレジット(例:クレジットカード、住宅ローン、車のローンなど)を持つことが評価されます。
2. 頭金
頭金とは、家を買うときに最初に払うお金のことです。
不動産投資ローンでは、一般的には物件の価格の15%から25%を頭金として用意する必要があります。
例えば、1000万円の物件を買うなら、150万円から250万円が必要です。
頭金を準備するための具体的な方法としては、以下のようなものがあります。
貯蓄
定期的に貯蓄を行い、頭金を積み立てる。
資産の売却
不要な資産(例:車、宝石、株式など)を売却して現金化する。
親族からの贈与
親族からの贈与を受ける。ただし、贈与税に注意が必要。
退職金の一部利用
退職金の一部を頭金として利用する。ただし、将来の生活設計に影響が出ないように注意が必要。
ただし、投資用ワンルームマンションの場合、不動産会社(売主)と金融機関が提携ている理由で初期費用がなく融資ができる場合があります。
契約時の手付金10万円のみではじめることもできるので、金融機関の条件などをしっかり把握することが大切になります。
3. 年収に対しての返済比率(DTI)
返済比率とは?
返済比率は、年収に対する年間のローン返済額の割合を示します。
例えば、学校の成績表のように、返済比率が低いほど良いとされます。
返済比率が低いと、家計に余裕があり、無理なく返済を続けられると判断されます。
返済比率の計算方法
返済比率を計算するためには、以下のステップを踏みます
- 年間のローン返済額を合計する
・住宅ローン
・車のローン
・クレジットカードのリボ払い
・学生ローン
・その他の借金(例:マイカーローン、カードローンなど) - 年収を求める:
- 税引き前の総収入を使用します。
- 税引き前の総収入を使用します。
- 返済比率を計算する:
- 以下の計算式を使用します。
返済比率の計算方法
毎月の返済額が
- 住宅ローン:月10万円
- 車のローン:月4万円
年間返済額=毎月返済額×12か月
168万円=(10万円+4万円)×12
年収500万円の場合
返済比率=168万円÷500万円×100=33.6%
返済比率は33.6%
返済比率の重要性
金融機関は、返済比率を使用してあなたの借金返済能力を評価します。
一般的に、返済比率が低いほど、追加の借金を返済する余裕があるとみなされ、ローンの承認率が高くなります。
逆に、返済比率が高いと、借金返済に多くの収入が使われているため、新たな借金を返済する余裕が少ないとみなされ、ローンの承認が難しくなります。
良い返済比率とは?
一般的に、返済比率は30%以下が理想的とされています。
これは、年収の30%以下が借金返済に使われている状態です。
返済比率が35%を超えると、ローンの承認が難しくなることがあります。
4. 現金予備資金
予期しない支出や空室期間に対応するために、6ヶ月分の現金を用意しておく必要があります。
これは、家賃が入らない期間でもローンを返済できるようにするためです。
現金予備資金を準備するための具体的な方法としては、以下のようなものがあります。
定期預金
定期預金口座に資金を預け入れる。
流動性の高い資産
流動性の高い資産(例:普通預金、短期国債など)を保有する。
緊急用のクレジットライン
緊急時に利用できるクレジットラインを設定する。
5. 収入証明
収入が安定していることを証明するために、過去2年間の税務申告書や給与明細書を提出する必要があります。
自営業者の場合、さらに詳細な財務諸表が求められることがあります。収入証明の具体的な準備方法としては、以下のようなものがあります。
確定申告書の整理
過去2年間の確定申告書を整理し、必要な書類を準備する。
金融資産の証明
NISAなどでやられている投資信託、それ以外にも株式投資などが該当する。
銀行取引明細書の整理
銀行取引明細書を整理し、必要な期間分を提出する。
審査通過のポイント
審査を通過するためには、以下のポイントに注意することが重要です。
1. クレジットスコアの向上
クレジットスコアを向上させるためには、請求書を期限内に支払い、クレジットカードの残高を減らし、クレジットレポートの誤りを修正することが大切です。
具体的な対策としては、以下のようなものがあります。
請求書の期限内支払い
すべての請求書を期限内に支払い、遅延を避ける。
クレジットカードの残高削減
クレジットカードの残高を減らし、利用限度額に対する残高の割合を低く保つ。
クレジットレポートの確認と修正
クレジットレポートを定期的に確認し、誤りがあれば修正を依頼する。
新規クレジットの取得を控える
短期間に多くの新規クレジットを取得しないようにする。
2. 頭金の準備
頭金を多く準備することで、ローンの承認率が高まり、より良い条件を引き出すことができます。
3. 複数の金融機関を比較
最初のローンオファーに飛びつかず、複数の貸し手を比較して最適な条件を見つけることが重要です。
金利、手数料、返済条件などを比較検討します。
具体的な比較方法としては、以下のようなものがあります。
オンライン比較サイトの利用
オンラインのローン比較サイトを利用して、複数の貸し手の条件を比較する。
セカンドオピニオンの利用
不動産市場や金融機関情報を把握している不動産投資の専門家に相談していくことをお勧めします。
決して、ブローカー(宅地建物取引業者ではない人)から聞くことはオススメできません。
4. 不動産投資の経験
不動産投資の経験があることは、貸し手にとって安心材料となります。
経験がない場合でも、しっかりとしたビジネスプランを作成し、貸し手に自分の計画の信頼性を示すことが重要です。
具体的な対策としては、以下のようなものがあります。
過去の投資実績の提示
過去の不動産投資の実績を提示し、経験をアピールする。
ビジネスプランの作成
収益予測やリスク管理計画を含む詳細なビジネスプランを作成する。
パートナーシップの活用
経験豊富なパートナーと協力し、投資計画の信頼性を高める。
5. 物件の慎重な選定
購入予定の物件が収益を上げる可能性が高いことを示すために、物件の選定には慎重を期します。
例えば、家賃上昇する物件かどうかは「立地」「現在の家賃設定」「賃貸契約」を確認するとおおよそわかります。物件調査を念入りにすることで、将来予想される不動産における市場の変化に対応することができます。
市場調査
購入予定の地域の市場調査を行い、需要と供給のバランスを確認する。
物件の状態評価
物件の状態を評価し、修繕が必要な場合はそのコストを見積もる。
収益予測
物件の収益予測を行い、投資の収益性を確認する。
まとめ
不動産投資ローンの審査基準は厳しいものの、クレジットスコアの向上、頭金の準備、財務状況の整理、複数の貸し手の比較、不動産投資の経験、物件の慎重な選定をしてください。
ポイントはそれぞれ異なりますが、金融機関の比較、自身の信用性を確立することで審査を通過しやすくなります。
これらのポイントを押さえ、しっかりと準備を整えることで、不動産投資の成功に近づくことができます。
ただし、都心部のワンルームマンション投資の場合は、このような厳重な審査基準でないことが多くあります。
手付金10万円からはじめることができる不動産投資になるため、ポイントを抑えて優良条件の金融機関から融資を受けることが大切です。
不動産投資ローンの基本とその審査基準、審査通過のポイントを解説いたしました。
さいごに
私は、X(旧:Twitter)を通じて100社以上の不動産会社と出会ったり、不動産投資家と出会いがありました。
そのなかで「失敗する不動産投資」と「成功する不動産投資」を学び、つねに最新情報をアップデートしております。
買ってはいけない不動産投資は、「サブリース」と「割高物件」になります。
また、必ず最悪なパターンを想定してください。
後悔しないためにやるべきことは、具体的に計算をすることです。
不動産投資をExcelで計算するフォーマットがあります。
Excelでシミュレーションを作成すると、数字は明快。
物件の数字でスグに出口戦略を作ることができます。
✔ 設備工事や原状回復費用
✔ 想定売却価格の根拠
✔ 修繕積立金の値上
✔ 家賃の値下げ
✔ 固定資産税
✔ ローン残高
✔ 譲渡税
しっかりチェックしていきましょう。
・Excelのフォーマットが欲しい人
・家賃アップの物件事例が欲しい人
・リスクをすべて知りたい人
は、「正しい知識」や「正しい情報」を取得していきましょう。